【読書感想】ガラスの海を渡る船
23/10/02_読破。寺司はるな/著
祖父からガラス工房を引き継いだ、兄妹の成長の物語。 発達障害の兄と、その兄に対し、複雑な感情を持つ妹が,共に働く事で互いに理解しあっていく。
大阪の心斎橋からほど近いエリアにある空堀商店街には、兄妹二人が営むガラス工房がある。
兄の『道』は幼い頃から落ち着きがなく、コミュニケーションが苦手で、他人に協調したり、他人の気持ちに共感したりする事ができかった。
妹の羽衣子は、道と反対で、コミュニケーションが得意で何事もそつなくこなせるが、突出するものを持たず、自分の個性を見つけられずにいた。
正反対の二人は互いに苦手意識を抱いていたが、祖父の死に、工房を引き継ぐと宣言し、二人でガラス工房を営む事になる。
そんな工房に、ガラスの骨壺が欲しいという、変わった依頼が舞い込む。
対応する事になったのは道。道は。相手の
要望を聞き取り、相手の思うままの品を
作り上げるが、羽衣子はそんな道に劣等感を
強める。
そんな矢先、羽衣子の彼氏の浮気が発覚する。
感情を持て余しで帰宅した羽衣子に、道は…。
発達障害の道とその妹の羽衣子。
兄妹が幼い頃に、父は家族を捨てて出て行く。
そんな中、ガラス工房を営む祖父に育まれ、
無事育つ兄妹だが、祖父母の死により、2人は
(母親健在ですよ!)祖父のガラス工房を継ぐ
事になりますが、そもそもお互いを疎ましく
思う2人の出店。中々上手く行きませんが、
飛び込みで注文をして来た来客により、
2人の関係に変化が。
中でも、人生上手くわたっていた筈の羽衣子が
彼氏に裏切られ、それに対する道の対応が
胸アツです。兄妹っていいな、とほんわか
してしまいました。
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