定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】ビオレタ

23/09/22_読破。寺司はるな/著

婚約者から突然別れを告げられた田中妙。

道端で大泣きしていた所を菫さんに連れて行かれる。

妙は菫さんが営む雑貨屋『ビオレタ』で働くことになるが…。


婚約者に突然別れを告げられ、雨の中、泣いていた妙。ドーベルマンのような印象の女性_菫さんに引きずられ、そのまま彼女の店『ビオレタ』で働くことになる。

妙は、取引先のボタン屋店主の千歳さんとつきあうことにしたが、後に千歳さんは菫さんの元夫で、菫さんの息子_蓮太郎の父親である事が判明する。

妙の心は複雑だが、『とりあえず』千歳さんと付き合う日々をおくる。

ビオレタは、菫さんがつくる美しい雑貨と、風変わりな『棺桶』があり、時々、お客さんが来てはなにかを『棺桶』に入れ、ビオレタの庭に埋葬していく。

しかし、菫さんの部屋には埋葬されない『棺桶』がある事を知った妙は…。


菫さんの元旦那、千歳は万人に優しいので、

妙は婚約者を忘れるべく、千歳に近づく。

千歳、菫、その息子の蓮太郎と親しくなるに

つれ、皆の過去や複雑な想いが明らかに

なって行き、どんどん妙の心が痛くなる。

何故胸が痛むのか、分かってしまった時、

妙の選んだ選択は…。

千歳が何故、誰にでも優しいのか。自分より

人の幸せを優先するのか。中盤で息子の

蓮太郎が、女性全般に対して怒りを露わに

するシーンで、千歳さんの不憫さが浮き彫り

になります。父親をそこまで理解してる

蓮太郎が偉い😢

若い娘さんの、将来を自分で考えないとね、

というお話。どうか、菫さんと千歳さんが

幸せになれますようにと願ってしまう。

相変わらずの複雑な家族小説です。