【読書感想】夜が暗いとはかぎらない
23/09/23_読破。寺司はるな/著
大阪市近郊にある暁町。閉店の決まった『あかつきマーケット』のマスコット_あかつきんが突然失踪。何故か、町のあちこちに出没し、人助けをしているという目撃情報が…。
暁町の人々の日常と悩み、葛藤が描かれた13の連作短編。
旦那に先立たれ、息子と懸命に生きて来たが、
息子の事が理解出来ない母。
母離れ出来ない故に子供を連れて実家に帰ったままの妻を取り戻したい夫。
彼女から追い出され、知り合った大学生の家に
住み着いた男。
付き合いの長い友人を好ましく思う男。
子供の頃に仲の良かった子から、嫌われて
トラウマになっている女。
母親の妹にコンプレックスを刺激される少女。
前の会社で上司から酷い言葉を投げつけられ
、深く傷ついた男性。
他より成長の遅い孫を心配する老女。
恐る恐る自分より年配の男性と交際している女。
中学生の時の、ほんの少し心通じた子が死んでしまった事を知って傷つく高校生。
子会社に出向になり、心を病みつつある旦那を
支える妻。
暁町に住まう、誰もが色々な悩みを抱えている。そんな、悩んでいる誰かを救おうとする
『あかつきん』は一体何処に行ってしまったのだろう?
同じ町内で、話を展開させる為、相関図が必要になるお話。キャラクターが多いのですが、
読んでいると『あ!ナントカ君だ!』と気づいて(しかも、成長している)嬉しくなります。
やはり自分と似た境遇の人に注目してしまうので、子育てに悩む母親、とかね(^^;;
読んでて、心に灯りが灯る。そんな小説です。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。