【読書感想】食王
23/09/19_読破。楡周平/著
外食チェーンの経営者の梅森は、麻布の呪われた立地のビルを義理で購入。商売人として最後の闘いを挑んだ男の熱い闘いの話。
大手外食チェーンのオーナー社長の梅森大介は、築地の仲卸『桶増』の社長から中古ビルを購入する。中古ビルの所在地は、麻布の一等地なのに裏通りに面する故に、そこで企業した飲食店は必ず潰れてしまう、そんな立地。
そんな悪所を、悪所と知りつつ引き受けたの理由は、梅森がバブル崩壊期に、銀行に騙され、全てを失い、81億という負債を抱えた際、資金援助を募ってくれた、社長の大恩に報いる為である。しかし、買ったからには、ここで外食産業としての商売を成功させたいと考えた梅森は、自身の外食チェーン店の全社員に、ビルで展開する起業のアイディアを公募する。
しかし反応は皆無で、次第に梅森の無謀を咎める声も出始めた、そんな折にビルを丸ごと貸してほしいという人物が現われる。梅森の夢もここまでかと思われたが、思わぬところから、アイデアを出して来た人物がいて…。
確かにありますよね、どんな店舗を構えても
潰れちゃう、魔の地帯。そんな場所にある
ビルを、恩義で買い受けた(個人資産で)
社長の話。このビルを巡って、元高利貸しだの
ちょっかいを出してくる人もいたのですが、
偶々アイデア公募に興味を持ったアルバイト
店員から、社員の手を経由し、社長の手に
渡り、一気にただの素人アイデアから、
大きな商売のネタに昇華するとは…^_^
読んでてワクワクするお話です。
自分と全く縁がない仕事は、いつ読んでも
楽しそうで良いです。
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