定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】黒鳥の湖

23/09/17_読破。宇佐美まこと/著

妻と娘と幸福な生活を送っていた財前彰太。

ある日、その暮らしに不穏が兆す。世間を騒がす女性拉致事件が、十八年前、彰太が探偵事務所に勤めていた時に捜査依頼を受けた拉致監禁犯のやり口と瓜二つだったのだ。当時、妊娠中の妻と結婚する為に、金が必要だった彰太は、伯父の会社を乗っ取る為に、依頼人に伯父が犯人だと嘘の報告をし、伯父は何者かに殺害され、彰太の元に、遺産が入った。しかし、十八年の時を超え、真犯人が再び動き出したのか!?彰太の良心が疼き出す。


ザイゼンコーポレーションの社長、財前彰太。興信所の調査員をしていた18年前に、ある事件の調査を依頼される。依頼者の娘が誘拐され、次々と娘の所持品が送られ、最終的に、娘の

一部が送られてくるという、吐き気を催す様な陰惨な事件だった。

会社を経営し、家族との幸福な生活を営む『現在の生活』は、彰太がその事件を利用し、伯父の殺害を目論み、その遺産を手にしたが故の

賜物だった。


伯父の殺害事件は未解決のまま18年経った。

幸せだった彰太の生活に陰りが見え始める。

愛娘が素行不良となり、家に戻らなくなる。

しかし、その理由を娘から聞き出した彰太は

愕然とし、娘の必要とする返答を返せない。

その後、娘は行方不明となり、彼女の持ち物が転々と送られてくる。動揺しながら、昔取った杵柄と、調査を始める彰太だが、信用していた部下や妻の薄暗い過去と裏切りに翻弄されていく。果たして、娘は無事なのか?伯父を殺害した犯人は、誰なのか?


伯父を殺した犯人と思わしき老人の過去を探る

彰太だったが、老人は犯行をすべき体力も動機も持ち合わせていなかった。老人は暫く前から

介護ヘルパーを雇っており、そのヘルパーは、

他人に対し、他人以上に感情移入する人物だった。という訳で、このヘルパーさんの正体は、

序盤で薄々わかるのですが、女性を攫って監禁し、少しずついたぶって殺害する犯人は、何か

無理矢理すぎた感じ。結局、彰太が昔窃盗に

入った家の人の正体も中途半端(正体分かると

妹が穢れるイメージだし)

そこも関連してると、読者としては嬉しかった気がします。とりあえず、うちにも年頃の娘が

いるので、身につまされるお話でした(^◇^;)