定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】修羅の家


23/06/05_読破。我孫子武丸/著

簡易宿泊所で暮らす晴男。ある日、女性をレイプしている現場を中年女性の優子に目撃され、彼女の家に連れて行かれる。 その家では同じ格好をした男女10名程が『家族』として暮らしていた。 おぞましい儀式を経て『家族』の一員となった晴男は、『家族』達全員が優子から

虐待により支配されている事を知る。

一方、区役所で働く北島は、中学時代の初恋

相手だった愛香と再会。彼女の現在の窮状を

聞き、救い出したいと思うようになるが……。


簡易宿泊所で暮らす晴男。ある日、彼が女性を

レイプ・殺害してしまった現場に中年女性が通りかかる。

口止めをしようと女性に暴行をするも、

女性は気にする様子さもなく、晴男を『家』に

招く。彼女の住む『家』には、老若男女併せて

10名程が暮らしており、彼等は『家族』

なのだという。

晴男はそこで、中年女性・優子にレイプ・

殺害の事を脅迫され、彼女の指示による

『家族』からの暴行を受け、『家族』の

一員となる。

一緒に住むうちに明らかになる『家族』の

生活。『家族』は毎日何処かへ出かけていき、

金を稼がなくてはならず、稼ぎが悪かったり、

優子の機嫌が悪かったりすると『家族』から

罰を受ける。食事内容は乏しく『家族』は

一様に窶れ痩せ細っていた。


一方、区役所で働く北島は、ある日中学生時代に密かに恋い焦がれていた愛香と再会を

果たす。勢いで食事に誘う北島だが、久々に

会った愛香は窶れ切ってしまっており、

食事だけして帰ってしまった。

再度、連絡を取った北島は愛香の力に

なりたいと迫る。愛香は『あなたを巻き込み

たくない』と拒否するが、

北島の熱意に絆され?、自分の現状を語り

だす。


彼女の家族は優子と言う中年女性に支配されて

おり、何一つ自分の自由にならず、ただ

ひたすら金を用意させられ搾取され続けている

という。優子の言うことを聞かなければ

『家族』とされる他の連中から暴力を受けたり

食事を何日も抜かれたりしているのだ。

そして、優子がどのようにして愛香の家に

入り込んできて、愛香の家が、乗っ取られ

壊されていったか、等を滔々と語る愛香。


それは、北島の理解の及ぶ所ではなかった…。

愛香を救いたい北島は、連連と愛香の救出

方法を考え続け、ある結論に至り、計画を

実行しようと動き出す。

果たして、北島が考え出した作戦とは?

愛香の家族は救われるのか?



すみません。2連続胸糞悪いお話。

このお話は『尼崎事件』をモチーフに書かれた

お話らしいです。

櫛木理宇先生の『侵蝕』や、新堂冬樹先生の

『殺し合う家族』なんかが近い感じ(いや、

似過ぎだが、新堂作品の法が更にエグくて

気持ち悪かった)です。

最近読んでる作品がずっと消化不良状態

なのですが、このお話も何だか未消化。

男女10名程度いるけど、いるだけ?

優子さんの目的と意図も、なんか中途半端

だし、北島くんが良くも悪くもちょっと一途

すぎて気持ち悪いお話ですが、まあ、最終的に

ちょっとの救いがあって

良かったのかな~?というお話。