定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】たとえ世界を敵に回しても

23/06/03_読破。志駕 晃/著
おまえの息子は犯罪者だ!。介護施設で働く葉子の元に怪文書が届く。
5年前に家出した息子が『炎上系』ユーチューバーだった。
あるきっかけで息子の住所を知り、息子の家に辿り着いた葉子だったが、息子は
数日前から姿を消してしまっていた。
息子を探す為に葉子は沢山の人物と知り合っていくが…。



介護施設で働く葉子。5年前に息子は家出してしまい、自身は乳がんの手術後、
再発を恐れながら淡々と日々の生活を送っていた。ある日、葉子の勤める介護施設に、
迷惑電話が掛かってくる。
「小山雅也の母親は勤めているか?介護施設なのに、あんな犯罪者の母親を働かせて
いて良いのか」と。上司から息子の事を尋ねられるも、息子とは音信不通で何処に
いるかもわからない状態。
帰宅すると、アパートのドアの前に同じ様な内容の張り紙があった。
葉子は、逆に『息子が何処にいるか教えて』と張り紙をすると、息子の住所を
書いた紙が貼替えされていた。その住所を頼りに、息子の雅也の家を訪ねた葉子は、
そこに居た徹と出会う。徹は雅也の画像配信の手伝いをする青年で、雅也はピエロマンと
名乗る『炎上系』ユーチューバーなのだという。
更に、当の雅也は数日前から行方不明になっている事を知らされる。


行方不明届を提出する為、警察に赴いた葉子だが、警察から「実は雅也の方から
数日前に『殺害予告を受けた』事で相談されていた」事を知らされ、更に不安が募る。
何とか手がかりを探そうとする葉子は、雅也のアドバイザー的存在の松岡から
『ピエロマンの母と名乗り、動画で情報提供を呼びかけてみてはどうか』と打診され、
動画を配信するが、これといった手がかりはつかめない。


雅也を探すうちに葉子と接触する数々のクセありキャラクター達。キャバ嬢の花音。
元ホストの海斗。自称・歌舞伎町のトラブルシューター『K』のママなど…。
『K』のママの情報によると、雅也は半グレ達と揉め事を起こし、拉致され監禁
されている事が判明。200万の手打ち金で雅也を無事に返してくれるが、警察に
提出した行方不明届を取り消せと言う…。
誰の言う事が本当で、誰を信じて良いのか分からない混線状態の中、雅也を思い、
助け出そうとする葉子。
果たして雅也は葉子の元に、無事に戻ってこれるのか…。



全体的には面白いのですが、葉子さんの乳がんの話とか、介護施設に努めている事
だとか、雅也が実は(これ以上はネタバレなので…)とか、多分ネタを盛り込み
すぎて未消化な部分が多かったのではないかと思われる設定の数々が……。
しかも、ユーチューバーメインの話かと思えば、雅也が実は昔ホストで、とか
もう、キャラクター設定が爆盛状態で……。
もっと、キャラの設定シンプルにして欲しいかも…………。
とりあえず、タイトル通り、葉子さんの母親として、息子に対する気持ちだけ
は伝わった!(;´Д`)と思う