定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】インシテミル

23/06/01_読破。米澤穂信/著
大学生の結城理久彦。女にモテるには車だ、車を買うには金がいる!とコンビニで求人
広告紙を立ち読みしていた所、怪しげな求人を発見する。手っ取り早く稼ぎたい理久彦は、高給の怪しげな実験モニタ-に応募する。
この怪しげな求人広告によって集まった12人は、ある館の地階に7日間、
閉じ込められる事に。
そして、12人の究極の殺人ゲ-ムが始まる…。



『ある人文科学的実験の被験者』になり、7日間・24時間の監視付きで生活するだけで、
時給11万2000円が貰える、という怪しげな求人広告に釣られ、『暗鬼館』に集った、12人の男女。年齢も性別も様々な12人。館で生活する為には様々なルールが存在し、
それによって自分達の時給は増減するという。
また、夜間に自分の部屋から出ることは禁じられ、館内をパトロールする『ガード』に
3回警告を受ければ処刑されてしまうという。
館内には自分達1人1人の生活する『個室』と、食事をする『ダイニング』に『金庫』、
遊具の置かれた『娯楽室』に加え、犯人を収容する『監獄』と遺体を安置する『霊安室』
まで用意されていた。


『他の参加者を殺害したものは、総額が2倍となり、このボーナスは累積する』という
ルールを冗談だと思っていた理久彦だが、3日目の朝、12人の1人が銃殺体となって
見つかる。


各々の個室には、殺人に利用出来る種類の異なる凶器が1つずつ用意されており、
理久彦の部屋に用意されていた凶器は『火かき棒』
部屋には鍵はかからず、横スライド式ドアの為、外からの侵入は拒めない作りと
なっている。室内のジャグジーには鍵は掛かるが、ジャグジー室の温度が高く設定
されている為、長時間中に居続けることは不可能。参加者達は疑心暗鬼となる。


死体が発見された日の夜、恐怖に駆られた1人は、自身が犯人と疑っていた男を、
誤ってボウガンで射殺してしまう。4日目の朝、彼はボウガンを持って自室の
ジャグジーに籠城するが、召喚された『ガード』によって『監獄』送りとなる。


更に疑心暗鬼となった残りの10人は、4日目~5日目の夜、10名を3組に分け、
館内の見廻りを行うが、その最中に『霊安室』で2人の死体が発見される。
その後の話し合いで、2人を殺した犯人として疑われた男が、殺された2人のうち
一方の恋人に銃殺され、その直後に恋人も自殺してしまう。


どんどん参加人数が殺されていく中、理久彦は生き残れるのか、
更に犯人を特定することが出来るのか-------?



これも、随分昔に映画化されているんですねぇ。映画は原作と多少違うみたいなので、
機会があったら観てみよう……(フジワラタツヤ…マタオマエカ)。


最後、理久彦の報酬と併せて10億手に入れる子がいるんですけど、
それより何より、何なん?なんで主催者側、そんなに金あるん?人殺しても、
バイト終わって外に出ても捕まらないし。死んだ人達とその家族、ホント大丈夫なん??
という、疑問ばかりで(?_?)なお話なんですが、多分『ファンタジー』で片付けちゃう。
そこを考えなければ、面白い作品です。
時給11万2000円のバイト、いいな……(^_^;)