定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】薔薇色に染まる頃(紅雲町珈琲屋こよみ [10])

23/05/15_読破。吉永南央/著
『小蔵屋』の開店資金の為と、東京のアンティークショップに一度は売った帯留。
帯留めを手放した事を後悔していた草はもし戻ってきたら連絡がもらえるよう
アンティークショップの店主に頼んでいた。
帯留が戻ってきたと、店主から連絡をもらったお草は早速その店に向かうが、
そこで顔なじみのバーの雇われ店長が殺されたという話を聞くが…。
紅雲町珈琲屋こよみシリーズ第10段。


昔、『小蔵屋』の開店資金の為と、曰く付きの帯留めをアンティークショップに売った
草は、後悔し、帯留を縁あれば取り戻そうと、アンティークショップ『海図』の店主に
相談していた。
帯留が戻ってきたと、店主から連絡があり、『海図』へ出かけると、そこで昔なじみの
バーの雇われ店長・ユージンが殺されたという話を聞く。ユージンとの過去を思い出し
ながら、京都へ向かうべく新幹線に乗る草は、小学生位の少年・ジュンと
若い女・キョウカと知り合う。京都へ向かう途中の駅で、キョウカは黒ずくめの男達に
襲われ、草にジュンを託す。『ジュンを京都のホテルで匿っていてくれ』と。
困惑しながらも草はジュンを連れ、京都に向かおうとするが、追跡の手は迫っており、
草は少年を連れて途中下車する。
昔の友人、丹川の手を借り、ジュンを保護する草は、ニュースで『少年連れ去り犯』と
報道され、次第に包囲を狭められていく…。
草の安否を心配する『小蔵屋』従業員の久美とその恋人・一ノ瀬。


ジュンとキョウカはユージンの異母兄弟で、父親であり、反社会に生きる最凶の男、
室橋の子で、ユージンと三人で室橋の手から逃れるべく、国外逃亡を図ろうと
している最中だった。
翌日、小蔵屋に警察が訪問すると聞き、草を迎えに行く一ノ瀬。
一旦、ジュンを幼馴染の由紀乃の元で匿い、『小蔵屋』へ戻った草だったが、
ジュンを安全な場所へ逃すべくある決意をする…。



いつもとテイストが違って、しっかりもののおばあさんのお草さんが警察や凶悪な男達に狙われ、逃避行するお話。
今回間違って、以前読んだ第7段と8段(8・9を借りたと思いこんでた)を借りて
来てしまい、とりあえず8段読んで、10段に入った途端にテイストが違いすぎて
びっくりした…。
なんか、お草さんがバイオレンスの世界に入ってもうた……(゜o゜;
最終的に、ジュンを逃がそうと昔のツテを頼ろうとするくだりに、お草さんの交友範囲が
広すぎて』吃驚。


ジュン達が無事に逃げ果せて、遠い空の下で幸せになれますように…と願わずには
いられない一作。