定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】忘れ雪

23/05/04_読破。新堂冬樹/著
傷ついた子犬を拾った少女は、獣医を目指す少年に助けられた。幸せな出逢いは、少女の悲しき家庭環境により別れを迎える。8年後、ふたりは再会するが彼女は失踪する。愛しあっているのに巡り逢えないふたり…………。


両親を事故で亡くした小学6年生の少女・深雪は、ある日公園で傷を追った子犬を見つける。助けたいと思うがどうして良いか分からず困り果てた深雪は、祖母から教えられた言葉を思い出す。『忘れ雪ってね、願い事をすれば叶うんだよ』
奇跡が起こったかのように、深雪の前に少年・一希が現れ、子犬を助けてくれた。
深雪より5つ年上の高校生で、公園の近くにある桜木動物病院院長の息子だった。桜木動物病院により手当を受け、回復した子犬はクロスと名付けられ、育て始めた深雪。孤独な少女の心に暖かい光が差し込み始めたが、引き取られた叔父の家は経済的に困窮しており、京都に住む別の叔父の元に引き取られる事となる。少年との別れの日、7 年後の3月15日(少女とクロスと一希が出会った日)の同じ時間の同じ公園で再び会って、二人で結婚することを誓い、別れる。7年後、美しい大人となり戻た深雪は、約束の日に約束の場所に行くが、一希は現れなかった。
それから1年。再び出会った一希と深雪。深雪には叔父が決めた婚約者がいて、一希には一方的に一希に思いを寄せる看護助士がいた……。一希は深雪にどんどん惹かれていくが、深雪に婚約者がいるという事実に一希は本気になれない。
結局、婚約者から逃れるように、海外留学してしまう深雪。留学が終わる年の3月15日の同じ時刻に、もう一度一希を待つ、といメッセージを残し、深雪は一希の前から消えてしまう。
果たして約束の日、一希は深雪との約束を果たそうと待ち構えるが、急患の犬が運び込まれ、更に看護助士が体調を崩し、やっとの事で約束の場に着いた一希は、その場で事故死?した深雪の婚約者に居合わせるが……。



ちいはるさんから聞いたので読んでみました!
碓かに、オチを見て『え~(;´Д`)』となる一作。
途中深雪が婚約者を殺害した容疑者となり、それを追う刑事と少年桜木、まではまあまあ分かる。姿を消した深雪を救うべく、一希が頑張る。けど、真っ当すぎる一希には頼る手は一つ、大学時代の親友鳴海(政治家の息子で医者)。鳴海は親になにか頼むと見返りを求められる。その上、一希には弟がいて、母親が父親が獣医として傾倒するあまり、事故死した為、父親を恨み反抗し抜いて親子断絶状態。深雪の婚約者殺害現場に残された手がかりに残されたライターのイニシャルは弟と同じ。
…………盛り込みすぎじゃい!!!!そんで、あの結末か!!!(^_^;)
一希が忘れっぽいのがいかんのか、深雪が執念なのがいかんのか。一希の看護助手が粘着気質すぎるのがいかんのか(正直ワタシ的にはドン引きレベル)最早、泥沼すぎる……。ここまでドロドロさせなきゃ行かんかったのだろうか……。
途中入ってくる、一希が救っていく動物たちのエピソードの良さは何なのか!?深雪の愛犬クロスの存在って、深雪と一希を引き合わせるだけなの?とか。
中途半端に感じられる(恋愛方面に引っ張っても、動物愛護的に引っ張っても)一作。
とりあえず、一希を引き止めるために、保護犬にボールを飲み込ませた看護助手には、同じ事をして返したい(●`ε´●)