定年まであと何年?

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【読書感想】いじめレジスタンス

23/04/30_読破。黒野伸一/作
ぼくが小学生~中学生だった頃、学校という場所は野蛮だった。おかしな教師も多くて、『ツッパリ』もいた。そして、『いじめ』があった。傍観者だったぼくは、フランス人留学生との交流で学び、イジメに対してささやかな抵抗運動をはじめた。


僕が小学生の時、クラスではイジメがあった。比較的体格の良いIが、小太りのNをイジメていたけど、先生もクラスの皆も知らないフリをしていた。Nに寄り添うのはたったひとりの女の子W。彼女は、Nの吐いた吐瀉物さえ物ともせず、Nを助けてやっていた。
中学生になると、なぜだか皆がツッパリに憧れるようになり、変な上下関係が出来ていった。Nは成長期でぐんぐんと背が伸び、今迄の鈍臭さが嘘のように学年の人気ものになってしまい、逆にIは背が伸びず、立場が逆転してしまう。
ある日、Iに目をつけた同じクラスのツッパリが、Iをパシリに使いだす。パシリにされるのが嫌になったIは、Nにパシリを要求するが、当然今までの恨みとばかりにやり返され、学校のヒエラルキーの最底辺にオチてしまう。
それでもツッパリ達に付き従うIは、毎日ツッパリ達のカバン運びをやらされるようになる。


僕の家はアパートを持っていて、そこではフランス人の大学生が住んでいて、僕は仲良くしていた。僕は、彼と会話を交わすうちに、『どうして日本人はこんなのおかしい!と言えないのか』という問題点に気付かされる。


そしてある日からIの鞄持ちをWさんと手伝う事にする。Nは僕らと目を合わせようとはしなかった。Nだって、ホントはこんなのおかしい、って思ってるはずなんだ!!



児童文学なのかな?自伝スタイルなんですが、多分私よりは数年前の時代のお話なので、アレですが(昭和40年前半)。
学校給食に脱脂粉乳が出てきたり、ツッパリ(リーゼント、学ランの下に赤いシャツ)が幅を利かせていたり、ところどころ懐かしい。イジメがどう、というお話ではあるのだけど、それとは別に『あ~、あったわこういう感じ』という懐かしさを感じる一冊です。