定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】長生き競争!

23/04/21_読破。黒野伸一/著
聡、弘、明男、正輝、博夫、規子の6人は小学校時代からの幼なじみの76歳。
全員ヒマでまだまだ元気。時折同窓会を開いていたが、ある日、同窓会の場で盛り上がり、
誰が一番長生きするかを賭けようということになり…。



小学校時代からの幼なじみの6人組も、もう76歳。その年にもなれば、毎日暇。比較的元気なので、時折同窓会を開いていたが、酒席の話題は暗いものばかり。そんなある日、6人の中でマッチョの明男が、『誰が一番長生きするか、お金をかけよう』と言い出す。一口最低44万。最後に生き残ったものが、賭け金を総取りできるというルール。
6人は盛り上がり、全員が賭けに乗る。聡が預かり役となり、6人の掛け金は合計で5700万となる。


こうしてスタートした『長生き競争』だが、開始して一週間で言い出しっぺの明男があっけなく亡くなってしまう。呆然とする5人。だが、それでも人生は続いていく。そんなある日、聡は若い男女の喧嘩に行き合い、行きがかり上女を助けるが、女は聡の家までついてきて、そのまま居着いてしまう。女はエリと名乗り、両親はなく行く宛もないという。
仕方なく聡は家事と交換条件で、エリを家に置いてやることにするが、そこに、40歳未だ独身、元ヤンの娘、智子が戻ってきてしまう。二十歳の女と二人きりには出来ない、と父と娘と居候の奇妙な生活が始まる。
ある時、聡はエリの元彼氏と話す事があり、エリの両親がいないのは嘘ということが判明する。怒った聡はエリと喧嘩してしまい、エリは聡の家を飛び出していってしまう。数週間立って戻ってきたエリは高熱に浮かされていた。
熱が下がって元気になったエリは、自分も『長生き競争』に参加させてくれといい出す。なんと聡の家からいなくなっていた間に、エリはAIDSに感染してしまっていたのだ…。賭け仲間達は快くエリの参入を許可してくれ、改めて『長生き競争』がスタートするが、その後もポツポツと仲間が抜けていく……。
最後に残るのは誰なのか。果たしてそれは本当に幸せなのか…。


えーと、愛あり、涙あり。聡は戦争に出た世代ではありませんが、戦争で日本が攻撃を受けていた頃を、幼少期に体験しているので、その頃の話もポツポツ出てきます。深いです。
また、6人の中の紅一点、規子さんは実は寝たきりの父親とボケた旦那の介護を一手に引き受けています。地獄です。
なんか、人生いろいろだよね、ホント。
エリちゃんがね。最初めちゃくちゃ怪しい子だな~(金、狙ってんのかな?)とか思ってたら、単純に良い子だったので、エリちゃんの最後には泣いてしまったわ(~_~;)
76歳と20歳の恋愛も有りなのかな^_^