定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】陽だまりの天使たち

23/03/14_読破。馳星周/著
病と闘う少女のそばに寄り添うトイ・プ-ドル、絶望した男の前に現れた捨て犬…。
様々な犬種と家族が綾なす人生の機微を描いた7篇の小説の短編集。


白血病で苦しむ少女の元にやって来た、元保護犬で臆病なトイプードル。
子供は皆育って島を出ていき、妻も他界し、一人残された老人とミックス犬。
失明し、郷里でひっそりと隠遁生活を送る作家の元に来た盲導犬のラブ。
幼少期に母犬に噛まれ、外見は変だけどいつも笑顔に見えるバセットハウンド。
事業に失敗し、妻と子供から逃げられ失望のあまり死を選ぼうとした男のもとに現れたフレンチブル。いつでも私達に寄り添ってくれる、大切な家族の一員である彼らのお話。


巻頭詩の『いつもそばにいるよ』で号泣してもた…_| ̄|○
明日は虎太郎の命日なんですよ。反則じゃんなぁ(TдT)


特にこれ、と言うなら老人とミックス犬のお話。
亡き妻から頼む、と言われたメスのミックス犬『シロ』は、ある日西表山猫の子を拾ってきます。老人は、大事に子猫の世話をするシロから子猫を取り上げられず、こっそり面倒を見ることにします。結局状が湧いてしまい、子猫は『タマ』と名付けられ、すくすく成長しますが、そこは山猫。老人達との別れは刻一刻と近づいていきます。とうとう、嵐の夜にタマは姿を消してしまい、それを追って森に入っていってしまったシロ。タマを見つけられず、戻ってきたシロは失意の中、タマを呼びます。そんな姿を見た老人は気づくのです。『自分とシロも家族だ』と言う事に…。じんわり老いた心に迫るわぁ(;:)


兎に角、犬好きさんにおすすめの本です。ハンカチ用意して読んで下さいね!!