定年まであと何年?

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【読書感想】うそをつく子

23/03/07_読破。トリイ・ヘイデン/著
日常的にうそをつき、暴力をふるう9歳の少女ジェシー。愛着障害と診断され、児童心理学者のトリイが彼女のセラピーを担当するが…。


トリィがウェールズに移り、ボランティアとしてジェシーをセラピーするお話。
ジェシーは4人姉妹の末っ子で、長女・次女が10歳の時に三女が生まれ、その三女が8歳の時に生まれる。ジェシーの母親は精神的に脆く、ジェシーが生まれてからは心を病んで、度々問題を起こすジェシーを持て余し、ジェシーはグループホームに入れられる事に。ジェシーは日常的に嘘を付き、暴力的で、時に放火な問題行動を度々起こし、『愛着障害』と診断される。
セラピーとしてジェシーに向き合うトリィ。ジェシーとの面談では、常にジェシーは上位にいようと高圧的な、狡猾なやり取りを続ける。セラピー中に、あるいはジェシーの日常の中、度々発せられる言葉には、性的な言動が多く、トリィは性的虐待を疑うが、ジェシーの会話のどこまでが嘘でどこまでが真実か判断しきれず悩む。ある日、グループホームの男性職員ジョーゼフが、ジェシーに性的虐待を訴えられ、逮捕される。トリィはジェシーの嘘を疑うが…。


久々のトリィ・ヘイデン。ノンフィクションだから重い。
10歳のジェシーが口にする性的な話や行動が、読んでいて物凄く気持ちが悪い。だからこそ、ジェシーの過去に何かがあると言うのは、薄々感づきますが、すまん、私だったら最初の1~2回の面談で投げ出したくなる子だと思う…(^_^;)だけど、読んでいくうちに、彼女が両親からも必要とされず、世話をしたのは8歳年上の姉で…(これ以上はネタバレなので☓)と知ると、不憫で悲しくなりました。本当に小さい時から、疎ましがられ、必要とされなかったら、こんな風になるよね…_| ̄|○
最後に成長したジェシーからトリィへの手紙が届き、ジェシーが自分の居場所を作れていた事でホッとしました。