定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

虹の岬の喫茶店

【読書感想】虹の岬の喫茶店
23/02/23_読破。森沢明夫/著
岬の外れの小さな喫茶店を営む老女の悦子さん。分かりづらくて辿り着きにくいそんな喫茶店にやってくるお客様は、それぞれに問題を抱えている。妻をなくしたばかりの夫と幼い娘、進路に悩む男子大学生、やむにやまれぬ事情で盗みに入った泥棒など。心に傷を抱えた彼らの人生は、この喫茶店を訪れる事で転機を迎える。


妻を亡くしたばかりの陶芸家と4歳の娘は、家の窓から見た虹を探しに旅に出る。辿り着いた先は、名もなき岬の外れにある喫茶店だった。彼らは、喫茶店で探していた虹に出会う。
就職活動に疲れ、現実逃避にツーリングにやってきた男子大学生。景色に気を取られ、うっかりガス欠に。ついでにお腹の調子も悪くなり、駆け込んだ先は誰も来ないような小さな喫茶店。そこで悦子さんや、悦子さんの強面の甥等、あたたかい人々とふれあい、大学生が選んだ解答(就職先)とは…。
包丁研ぎで生計を立ててきたが、村の刀鍛冶が老齢で廃業。刀がなければ研ぐ方も需要なし、生活苦に蝕まれ、強盗を決意した男は、老女一人で営む喫茶店に忍び込んだのだが…。


悦子さんは、事故で足を失った三本足のわんこのコタローを飼っています。コタローは看板犬?というより、喫茶店に辿り着けず迷っているお客様を連れてきてくれる、とても賢いわんこです。出来ればほんの短いお話で良いから、コタローのお話も読みたかったです(^_^;)


他にもいろいろ、お客様に加えて甥っ子の浩二さんのお話までありますが、どれもこれも疲れた心に優しいテイストのお話が揃っています。じんわり優しい気分に浸りたいときにおすすめです。
…と思ったら、この小説、映画化されていたのですね。Amazonprimeにあったら観てみます。