定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】弊社は買収されました!

22/12/02_読破。額賀澪/著
自分の会社である花森石鹼を愛して止まない総務部員の真柴。ある日突然に外資系企業に買収された。通訳を連れて乗り込んできた外資系会社の社長とその社員達。社長の通訳には、最近真柴の住むアパートのお隣さんになり、仲良くなった青年の姿が…。果たして花森石鹼の社員達は、外資系企業との合同企業化に乗り切れるのか!?


というようなお話なのですが、読みやすくて面白いです。主人公真柴の務める花森石鹸は、昔から変わらない優しい石鹸を造ってきた会社です。対して、外資企業は、若者受けする良い香りの洗剤等を売っている会社です。売ってるものも旧来ならば、会社の体制も勿論旧来のもの(年功序列制)。対して外資系は実力主義を掲げて来ます。シニア世代からみれば溜まったものではありません。が、若い世代からしてみれば、未だ古き良き昭和(二十四時間ナンタラです)を振りかざす上司にはついていけないが、外資系の体制に慣れば、自分達の働き方も変わるかもしれない、と希望を持ち始めます。
また、買収された側からしてみれば面白くないのも道理で、本来なら協力しなければいけない外資系の社員と花森石鹸の社員は、相容れず、対立していきます。
そんな中、真柴は両企業の仲立ちに紛争しますが、総務部員は『企業に利益を生む部』ではない為、そもそも社員から同等に扱われていません。
この本では更に、人種差別、女性蔑視、時短労働者の皺寄せ、と盛りだくさんに色々な問題を扱ってます。
読んでいて、色々な社員の立場、考え方に触れ、とても参考になりました(何の?)