定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】カゲロボ

22/11/27_読破。木皿泉/著
イジメに遭う中学生、周囲から認知症を疑われる老人、ホスピスに入った患者、殺人を犯そうとする中年女性。人生の危機に面した彼らを見守るカゲロボ、がいるらしい。都市伝説だったカゲロボという存在は本当に彼らを見守っているのだろうか。


『かお』より。母一人子一人で暮らす女子中学生の子ミカ。母親の態度が何やら可怪しい事に気づきます。寝ている間にミカの足のサイズを測ったり、匂いをかいで溜息をついたりするのです。オシマイには、よる母親が『ハズレを引いた!』と電話しているのを盗み聞きます。なんと、ミカの母親と別れた父親は、離婚する際にミカを引き取る事でもめすぎて、アンドロイドのミカを作り、どちらが本当のミカか分からないまま、育てていたのです。『ハズレ』と言われたミカは、お父さんの家に行きます。納得の行かないミカ。もう一人のミカと一緒に家を逃げ出しますが、途中でアンドロイドのミカはいらないと判断されたらしく、初期化が始まります。徐々に動けなくなっていくミカを担いで、ミカは逃げます。…って話なのですが。


すんげぇ嫌な話じゃないですか?最初の親権でもめた際には、ミカを愛していたから揉めたんだと思うんですよ。それなのに、『ハズレを引いた』って何ですかね٩(๑`^´๑)۶だんだん動けなくなっていくミカだって、アンドロイドとは言え、お父さんに中学卒業するまで娘として育てられてきたのに、簡単に初期化しないでくれる?って感じ。
いや、お話だからそんなに怒ることでもないのだろうけど、読後の気分が半端なく悪い・・・。


ちょっとダークな木皿作品。表紙が可愛いだけに、読んでて落ちこみます。