【読書感想】怖ガラセ屋😪
23/09/13_読破。澤村伊智/著。
「怖ガラセ屋サン」が、あの手この手で、恐怖をナメた者たちを闇に引きずり込む。一話毎に戦慄が走る、連作短編集。
ある特定の人を戦慄させ、息の根を止めて欲しい。そんな、仕事人みたいな願いを叶えてくれる不思議な存在の『怖ガラセ屋サン』が、恐怖を舐めた者達を闇に引きずり込む。
『怪談は作りもの』と笑う人。貴方は何故
根拠なき事を安全な真実と思い込む?
『他人の不安や恐怖に付け込み、金蔓にする』人。阿漕な商売故に呪われ、人生を一転させた男は、かつて自分がカモにしていた親子に
巡り合うが…。
『友人が自殺。虐めていた事を隠す』子供。
友人が死んだ場所に
『自分に恐ろしいことは起こらないと思い込んでいる』人……。
一瞬の恐怖なんて生ぬるい。気付いた時には、全てが終わっている。
『怖がらなかったこと』を、後悔する。珠玉の恐怖短編集。
個人的に、小学生の虐めの話が怖かったです。
幼馴染の子プラス2人。オタ系仲間の4人ですが、ある日仲間の1人が4人のルールを破って
自分ルールの遊びを考案しますが、自分以外の
2人には鼻についたらしく、しばらくすると
主人公の幼馴染は虐めの対象に。
虐めはいつしかクラス全体に広がって、先生が
介入する騒ぎに。しかし、先生が虐めの主犯
として断罪したのは、クラスカースト上位の
男子2人で、主犯のオタ系仲間は疑われず。
結局、虐められた子は車の前に飛び出し、自殺
してしまいます。自殺した場所にはいつしか
彼が生前遊んでいた自作のメンコの元となる
牛乳の蓋が備えられるようになり、更に定期的に、『誰が自分を自殺に追い込んだのか』と
いう声明文が一緒に備えられる様になります。
虐めの主犯格3人は、自主的に現場に溢れる牛乳瓶の蓋と声明文を回収する日課を背負う事に。
日に日にやつれていく3人。ある日1人が精神的に参って一抜け。後は、いつまで持つか、精神戦です、という終わり方なのですが…。
わー、本当に嫌な話でした。これ、公式ルール
に出来たら、世のイジメの七割は減ると思う(・・;)
それ以外にも、後味の悪いお話がいっぱい
です。げに怖いものは、人間、と思う貴方に オススメです。
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