定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】キッズタクシ-

23/05/26_読破。吉永南央/著
タクシ-ドライバ-の千春は、15年前に正当防衛で人を殺してしまった過去を持つ。
ある日、千春の客の小学生が千春の迎えに行った先に現れず、失踪してしまう。
その後、小学生の行方は判明したが、それを皮切りに千春に関する嫌な噂が流れ始め、
空き家の壁に千春の悪口を書かれる嫌がらせを受ける。千春の息子の修は、偶然
落書き犯に行き合い犯人ともみ合い怪我をするが……。


キッズタクシーのドライバーを勤める木島千春。15年前、彼女は養育費を貰いながら
息子の修を一人で育てていた。仕事はうまく行かず、修の父親も自身の結婚から、
修の養育費を払うのが遅れ気味になっていたそんなある晩、千春は酔っ払いから
暴行を受け、金を取られる。頭が真っ白になった千春は、そばに落ちていた鉄筋で
酔っ払いを刺す。酔っ払いはそのまま死んでしまい、正当防衛として処理されたが、
男には妻と、修と同い年の子供がいた。


それから15年後、木島親子の生活は安定し、千春はタクシードライバー、修は
近くの酒屋で働いていた。
千春の会社ではキッズタクシーを行っており、千春も何人かの小学生と顔なじみと
なっていた。ある日、キッズタクシー利用者の1人・壮汰が、千春が迎えに行った
先に現れず、行方不明となる。数日後、壮汰が発見されたと連絡が入るが、
キッズタクシーの悪い噂が流れ、千春の過去が暴かれる。
修が働く酒屋の側の空き家の壁には『人殺し』『木島 春×1000』という
落書きが書かれる。更に、修が仲良くなった『草むしり屋』は、千春が昔殺して
しまった男の息子だった。


壮太の母親は、再婚して新しい子供を授かっていたが、そんな彼女のもとに、
壮太と同じ年頃の小学生が現れ、彼女に問いかける。『寂しくないの?』と。
壮汰は、父親の元で暮らしているという話だったが…。



錯綜する二人のシングルマザーと親子の関係、その心の動き。
壮太がどうなったのかが、読んでいて気が気でなかった!!!(もしかして死んでる?
まで考えたYO!)無関係の第三者からの攻撃。千春の後悔。
なんていうか、盛り沢山な内容で、何処が何処と繋がってるか
最後まで気を抜かずに読まないとならんお話!面白かったです。