定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】潜入 味見方同心5 牛の活きづくり

23/03/26_読破。風野真知雄/著


極上の謎と江戸の珍料理を巡る捕物帖。『味見方同心』新シリーズ・潜入篇、5作目!


大きな料亭で押し込み強盗を働く悪党の一味が、獣の肉を食べさせる東両国の有名店・ももんじやで目撃されたという情報が入った。しかし、町方の面々では肉を焼く匂いが苦手な者も多く、張り込みがうまくいかない。そこで、味見方の同心・魚之進は、おのぶと同僚の前田を引き連れて、ももんじやに行くことになった。店の主には事情を話して『獣肉が大好きな若いやつら』ということにして貰い、店に潜入する。かくして潜入の当日、悪党どもはももんじやにやってきた。魚之進達は、悪党ども相手に『大食い勝負』を挑む事となるが…。表題他『傷だらけの麺』『結びどじょう』『青い飯』を収録。


大食い勝負で顔なじみになった後、魚之進は一度だけ食べた事がある、牛を食した中でもこの世で最も旨い食し方『牛の活づくり』の情報を悪党に与えます。その方法とは、『牛の背中に乗り、生きたまま背中をそいで食べる』方法。信じた悪党は、本当に行動を起こすのですが…。


はい、オチはご想像の通りです(笑)
動物愛護精神的にアレですが、そこは魚之進、傷ついてしまった牛をすぐ助けるべく、縫合医まで手配して、悪党の勇敢?なチャレンジを見守ります。
……やるなよ。大真面目に(^_^;)どうなるか想像つかないのか?という感じですが、そこここにユーモアあふれるお話です。
他にも、朝顔の染料で染めた青いご飯ときゅうりの輪切りを食べさせるお店(葵の御紋を意味するとかで、武士はきゅうりを食べないらしいです)とか、縁結び神社の袂で土壌を結んだ汁椀を出す料理屋とか、ユーモア一杯の料理が出てきます。
美味しそう…というよりは、ほんとにそんな物食べるの?というお話が一杯です。