定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】アウターQ

23/02/09_読破。澤村 伊智/著
ウェブマガジンの『アウターQ』には、日々癖の強すぎるスタッフが集う。エンタメサイトの筈の『アウターQ』だが、なぜだかいつも奇怪な事件を引き寄せてしまう。そんな短編集。


実初めましての作家さんなのですが、面白い!
全部で7話収録されています。1話目は、子供の頃に流行った都市伝説?のお話。主人公の『アウターQ』の、駆け出しライターの湾沢は、子供の頃に流行った『露死獣(ろくしじゅう)』の謎を解いていく。解いていく途中、一緒に都市伝説の話をした仲の良い幼なじみが、自殺してしまっていたのを知る。露死獣の謎を解いてしまうと、後に残るのは、大きな後悔と絶望感。後味の嫌なお話です。
2話目は、湾沢が、大先輩であり、今は摂食障害を患い、仕事ができないフードライターを訪問するお話。何とか仕事に復帰したい先輩ライターに、湾沢はある提案をし、先輩ライターは湾沢の提案にぴったりなお店を見つけるのですが、そこは、幽霊の見えるマスターが切り盛りするお店で…。これは途中でオチが透けているのですが、悪い話ではなかった気がします。
3話目は、ファンに襲われた事がトラウマになったアイドルのお話。
4、5と不思議で読後感の悪いお話が続き、最終的に湾沢はどうなるのか…。


推理あり、事件あり、オカルト有り。なんでもアリで盛り沢山なお話です。個人的には、偶に出てくる地下アイドルの練馬ねりさんが好きです。ワンカップ片手に推理する、独特のスタイル(表紙の手前でしゃがんでる子です)・・好きだ。