定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】ドアを開けたら

22/11/18_読破。大崎梢/著
同じマンションで中の良かった友人を訪ねる54歳の佑作は、友人の遺体を発見するも、ある理由から通報もせずに逃げ出してしまう。そんな彼の様子を目撃し、佑作を脅迫する男子高校生の紘人。だが、紘人に脅され、友人の部屋に戻ると、そこにあったはずの遺体が消えていた。一晩悶々と考え、次の日再び友人宅を訪れると、友人の姪と鉢合わせし、姪が友人の死体を発見したという。遺体があった場所の様子は、前夜に佑作が見た物とは明らかに違っており、誰かが侵入したことは間違いない。更に、友人の身辺を探っていくと、色々と不可解な事が…。佑作は紘人とコンビを組み、友人の死の謎を解き明かせるのか?


と言った内容です。死んだ友人の串本さんは、海外旅行と写真が趣味な老人で佑作から見ると、間違いなく『良い人』である筈が、マンションの他の階の主婦達からは忌避されていた。理由は、隣町の小学生達にしつこく声をかけていたから。そして、その小学校の近辺で、行方不明になった小学生の女の子がいるという。佑作は、串本さんの名誉を守るために、いつしか積極的に、捜査にのめり込んでいきます。


大崎さんの小説の登場人物は、大概が善良で、あまり悪い人(犯人は悪い人ですが)がいないので、やはり疲れている時に読んでると、ほっとします。個人的に、最初はお互いに牽制しあっていた佑作と紘人が、徐々に親しくなっていく様子(おっさんと高校生の友情?)がほのぼのしていて良いです。佑作ももといた会社で、人間関係で色々あって退職しており、人間不信気味。紘人も、高校で色々あって不登校気味でした。お互いが、話し合う内に、色々と今後の身の振り方や考え方を学んでいく姿は、じんわり良いです。