定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】殊能将之未発表短篇集

22/11/08_読破。殊能将之/著
『ハサミ男』で知られる殊能将之さんの没後に発見された未発表作品集。殊能将之誕生前夜の出来事を綴った「ハサミ男の秘密の日記」も収録されています。


「犬がこわい」は、犬(だけじゃかったけど)がとても苦手な男性が、最近引っ越してきた隣人の家の前で、綱も付けずに飼われている白い犬の苦情を言いに隣の家に行きます。隣人は家からも出て来ず、保健所でもなんでも呼んでくれとばかりに男性を追い返します。ある日、男性はこの犬に唸られ襲われる!と思い、逃げ場が隣人の家しかなかった為、隣人の家に助けを求め、ドアが空いた機会に隣人宅に飛び込みます。そこでみたものとは……。
犬は良いです。犬が出てくるお話は何でもよいです(笑)


短編ももちろん面白いのですが、先に書いた『ハサミ男の秘密の日記』が面白いです。殊能さんがメフィスト賞取ったことを知って(事情により電話もつながらず、手紙も届かない状況だった為)編集部に連絡をする所あたりから、単行本化にあたって文章の修正などの流れが事細かに書いてあります。また、本の帯はこの作家だと良いんだけど‥とか、初版1万部で○円なら印税は幾ら…など、ホントにそのままの日記です。


読みやすいし、面白い作品を描かれる作家さんだったので、本当に残念でした。