定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】まだ温かい鍋を抱いておやすみ

22/10/15_読破。彩瀬まる/著
初恋の彼との思い出の品である枝豆パン。病に倒れた父の友人が、かつて作ってくれた鶏とカブのシチュー。おいしいものの記憶が紡ぐ、6つの短編集。


例えば『ミックスミックスピザ(第3話)』
夫と子供の三人暮らしで、住宅ローン在り。働き盛りの旦那がうつ病になって求職してしまい、代わりに大黒柱と母親業を両立しなくてはならなくなった主人公は、ココロの中で漠然と、旦那の心の機微に気づいてやれなかった自分を責めています。毎日の生活は大変で、帰宅して旦那を気遣うのも煩わしく?家に帰るのが億劫になりかけてる毎日。そんな最中、年下の部下とちょっとした事故?でそ~言う中になってしまいます。そのホテルで年下の彼と食べたものが、冷食のミックスピザなのですが、年下の彼と色々話した後、主人公は自分にとって何が大切かに気づき、不貞(古い表現)を働いたことは、一生の隠し事として、旦那ともう一度向き合っていこうと決心します。
まあ、そういった感じで、全編に美味しそうな食べ物が絡んできます。



然し乍ら、この短編集は基本的に女性向きなのか、大体のメイン人物の女性は過去に不幸があって、美味しいものの思い出を乗り越えて、前に進むというストーリィ仕立てになっているので、ちょっと疲れちゃった女性が読むのに宜しいかもです。


またですね。食いしんぼ小説(笑)会社帰りに図書館行くと、こういう事が多い…。