定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】樽とタタン

22/10/11_読破。中島京子/著
学校帰りに毎日行った赤い樽のある喫茶店の不思議な常連客達と『タタン』と呼ばれた主人公が大人達から学んだ9つの話。


え?コレ実話ですか?
なんというか牧歌的な雰囲気のお話が詰まっています。主人公のタタンちゃんは、団地に住んでいますが、団地から出るのも恐怖、学校に行くのも恐怖で、しばらくおばあちゃんといっしょに(お母さんは仕事しているので)過ごします。
おばあちゃんと一緒に入った喫茶店の樽の中がその後、タタンちゃんの定位置となります。
タタンちゃん行きつけの喫茶店には不思議な常連さんがそろっていて、タタンちゃんを相手に色々なお話をしてくれます。
劇団員だったり、老作家だったり、サンタクロースだったり(^o^;)
そしてなぜだかタタンちゃんに、恋について語ったり、しもやけと友だちになる方法を伝授したり、話してくれるのです。みんながみんな、子供を相手にするから?なのか分かりませんが、とても優しくてとても不思議。


個人的には、タタンちゃんと同じ名前の友だちができて、喫茶店に連れて行った際に、二人に双子設定のお話を考えてくれるお話が好きです。老小説家が、色々スリルあふれる二人の生い立ち等の設定(スパイと行きずりの恋で身ごもった女性を赤い樽の喫茶店常連が匿ったり、出産の手助けをしたり…)を考えてくれるのですが、全部聞き終わった後、小学生の二人の女の子の『それは本当のお話なの?』と言うのです(笑)お年頃すぎて、夢と現実の区別つかないからって、限度あるだろ!!


ほのぼのしてて、不思議な世界のお話でした。


…いや、だから、実話なの???