定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】砂漠の影絵

22/10/23_読破。石井光太/著
イラク聖戦旅団に5人の日本人が拉致された。人質達の処刑の期日が迫る。イスラ-ム過激派集団の内情、身代金交渉の実態、テロリストの実人生に肉迫して描かれた物語。


イラク聖戦旅団の捕虜となった5人は、アメリカの要求に沿って日本が派遣していた自衛隊を撤退させるための餌として捕虜とされます。商社マン、戦場ジャーナリスト、NPOとして派遣されてきていた看護婦、徴集されて現地で戦っているアメリカ兵の子供を宿した女性、日本領事館の職員。先にタイ人の二人も捕虜として捕まっています。
聖戦旅団が提示した期限内に自衛隊の撤退がない場合、人質の処刑を始めると日本政府に取引を持ちかけるも、日本政府の返答はノー。それどころか、捕虜となった日本人は時世を読まず勝手に戦地に入ったから、捕虜となっているのは自己責任である、と世論を操作し、捕虜になった人間の身内も周囲の心なき人間から吊るし上げられる事態に。
そんな限られた時間の中、一人ひとり捕虜は処刑されていき、同時に聖戦旅団の内部でも対立が起こり、旅団のトップも追い詰められていきます。捕虜となった商社マンは、旅団のリーダーや幹部と話をし、実際の戦場下に置かれる事で、戦争の細部・現地の人の思い、旅団のメンバーが何を思っているかを知ります。
果たして、生きて日本に帰ることは叶うのか…、という鬼気迫るお話です。


戦地の内情、実際に起こっている悲劇、色々な事が学べる本ですね。
ただね、読み終わったあとに残る後味の悪さ……。
ハッピーエンドには到底ならないからこその結末ではあるんだけど。


17日から24日まで図書館が改装工事でお休みですって!
本、尽きた……。死んじゃう…(^o^;)