定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】山の上のランチタイム

22/09/28_読破。高森美由紀/著
本州最北県の南に位置する山、葵岳の麓にある『葵レストラン』で働く、超体育会系ドジっ子の青木美玖と、レストランで働く超イケメンシェフとその甥っ子を中心とした、おいしい小説?


このレストラン、通常はランチ営業なのですが、色々サービス対応していて、葵岳に登山する人のお弁当や葵岳頂上で結婚式を上げるカップルのための会食なども承ってます。
主人公の美玖は、小柄でありながら元柔道部のパワフル店員さんで、ちょくちょくミスして物を壊したりしてますが、兎に角いつでも賢明(ほんとに一生懸命)で、読んでいて応援したくなります。
結婚式用の料理を運ぶ最中に、岩場から転落しかけ、自分の運んでいた分の料理を駄目にしてしまいますが、機転を利かせて山の食物を取ってきて、現地でシェフに料理してもらうシーンが有るのですが、とにかくパワフルで健気。
美玖は11年前に葵岳で、一緒に登っていた母を、転落で失うといった悲しい体験をしているのです。美玖の父親は、それが理由で美玖を葵岳に極力近づけたくないし、美玖は逆に、葵岳を克服しようと頑張ります。なので、当然父親との衝突もあり、美玖自身の心の葛藤もちょこちょこ出てきます。どちらの気持ちも、わかるから悲しい。


読んでいると、ほっこりしてじんわり来る、しかも、料理がどれも美味しそう!
何度でもおいしい小説です。