定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】怨返し 古道具屋 皆塵堂


23/09/01_読破。輪渡颯介/著

どんないわく付きの品物でも買い取る、古物屋『皆塵堂』シリーズ、第十弾!

今回も、やっぱり曰く付き物品がいっぱい!


日光街道の越ヶ谷宿の旅籠で働く藤七。

二ヶ月前に、路頭に迷っていた自分を雇ってくれた恩人の仁兵衛(藤七の叔父)が亡くなった。叔父が亡くなる際に言い残したのは、

数々のものを、元の持ち主の元に返す事。

叔父の残した遺品は、仁兵衛が若い時分、江戸で借金の取り立て屋『すっぽんの桑次郎』として、借金の方に取り上げた物らしい。

当然、その遺品の数々は恨みつらみ、幽霊が憑いていた。過去はどうあれ、叔父に多大なる感謝の念を感じる藤七は、遺品の数々を元の持ち主に返す旅に出る事になる。

江戸へ向かう道中、藤七は『刀狩りの男』と呼ばれる浪人に襲われ川に落ちるてしまい、

気がつけば、深川亀久橋近くの古道具屋『皆塵堂』に寝かされていた。

三十年前に仁兵衛が手に入れた遺品の数々は、『すっぽんの桑次郎』の借金の形なのか。

優しかった伯父が人々に恨まれる非情な取り立て屋だった事をどうしても信じられない藤七は、限られた七日間の江戸滞在のうちに、遺品の持ち主を捜し出し、憑いている幽霊の謎を解き明かす事が出来るのか?

お馴染み、材木商のご隠居の清左衛門や、力自慢の魚屋の巳之助、有能な小僧_峰吉らの助けを借りながら、『知りたがり』の藤七は、江戸の行く先々で幽霊を見る事となり……。


『皆塵堂』シリーズの第十段。今回の主役は越ヶ谷宿の旅籠で働く藤七。何でも気になり、聞いてしまう『聞きたがり』の異名を持つ彼は、

周りの皆が嫌がる清左衛門さんの木の話も

苦にせず、逆に質問して話を長引かせます。

そのせいで、肝心の遺品の持ち主探しは

今シリーズではほぼほぼ人任せで進行していく

珍しいパターン^_^。もちろん、小僧の峰吉にも下に見られてますが、決して悪い人でも、

馬鹿でもない、多分、ただの知りたがり。

幽霊は怖いけど、問題解決能力は割と高め。

今後のシリーズでは、江戸に料理修行に来そうで、レギュラー化なるか?という所。

まあ、仁兵衛さんが悪人じゃなくて良かった^_^