定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】姑の遺品整理は、迷惑です

22/12/24_読破。垣谷美雨/著
独り暮らしの姑が亡くなった。嫁である望登子はなんとか自分で遺品整理をしようとするが、あまりの物の多さに立ちすくむ。


望登子は56歳。同い年の旦那を持ち、長男長女を社会に出し、そろそろ自身の老後を考える年頃。そんな折に実家を売り、市営団地に住んでいた義姑が急死する。何かと仕事で忙しい旦那に代わり、義姑の住んでいた団地へ遺品整理に出かけるが、
義姑は古き良き『捨てられない人』なのか、物凄い数の遺品が…。しかも、住まいはエレベーターもない市営団地の4階。
捨てても捨てても処理しきれない遺品の量に疲弊する望登子だが、業者に見積もりを取った所、ざっと100万弱の費用がかかるという。亡き義姑に文句を言いながら遺品整理する望登子のもとに、次々と亡き義姑に昔世話になったという団地の住人が駆けつける。遺品整理をするうちに、人と人とのふれあいの大切さ、また、自身の母と対比し、その人生を鑑みる。


最初は読んでいて、断捨離出来ない駄目なおばあちゃんだったのかな…?とか思ったら、隣の生活保護家庭の女性を庇護したり、反対隣の小学生を助けたり、方や借金で苦しんでいた家庭を助けたり、古き良き人付き合いをする善人なおばあちゃんでした。主人公の望登子の母親は、義姑とは正反対で、自分が死ぬ前に遺品整理をして誰にも迷惑をかけないように死んでいった人なので、その対比をしながら話が進むのですが、最後、望登子の母親と義姑とどちらが幸せだったのかな?と考えさせられます。
私個人としては、この本を読んで『そっか、一人になったら家売って団地はいろっかな』と思った位に、義姑の生活のほうが幸せに思えたのですが、読む人によって感じ方が違うとは思いますので(^_^;)まずはご一読あれ、な一冊です。