定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】呪文

22/12/28_読破。星野智幸/著
寂れ行く松保商店街に現れた若きカリスマ経営者の図領。悪意に満ちたクレーマーの撃退を手始めに、彼は商店街の生き残りと再生を賭けた改革に着手した。廃業店舗には若い働き手を斡旋し、独自の融資制度を立ち上げ、商店街の自警団『未来系』を組織させる。商店街の人々は、彼の手腕に希望を見出した。しかし、いつしか『未来系』が暴走を始める。


主人公は(恐らく)メキシコのサンドイッチ『トルタ』の専門店を商店街で立ち上げた、霧生。霧生はメキシコまで料理修業に行き、自慢のトルタを引っ提げて自分の店を立ち上げるのですが、店の経営が上手く行かず悶々とした日々を過ごしています。そんな霧生の相談に乗ってくれるのは、同じ商店街で居酒屋を起動に乗せている図領。図領は商店街の組合事務長も努めていて、商店街の昔からの住人にも受け入れられています。そんなある日、図領の店に現れた客は悪質なクレーマーで、SNSで図領の店だけでなく、商店街そのものを批判し、ネガティブキャンペーンを図ります。それに対し、自身のブログで上手く対応した図領。ネガティブキャンペーンを逆風から追い風に替え、商店街に客足を呼び戻します。更に、商店街の自警団『未来系』を立ち上げ、商店街に仇なす者の排斥を始めます。そんな中、やはり霧生の店には客足は伸びず、霧生は次第に追い込まれていき、図領の策略により、『未来系』に取り込まれてしまいます。『未来系』は、自称クズの集まりで、クズが生きているのはいつか目的の為に死ぬ事、というモットーを持って行動している過激派集団です。霧生はどんどん『未来系』に埋没していき、終いには図領達に指示される前に自分達自身で終わりを決める!と決起するのですが…。


とりあえず、『トルタ』検索してみましたが、すごく美味しそうでした(^o^;)
霧生が一部の『未来系』と結託して自決を決意し、日時と場所まで決めるのですが、霧生には救いの手は差し伸べられるのです。その他の連中は、大衆の前でハラキリします。こんなに世の中には死にたい連中が沢山存在するのか、と不安になる話です。ついで、図領さんが線描きをしていたのはどの部分まで(時系列で)なのか、良くわからなかったので、本当に悪いのは図領さんなのか、未来系のリーダーの栗木田なのかも分からなかった…(多分、私の理解不足です)