定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】蚕の王

23/02/06_読破。安東能明/著
事実上の『二俣事件』に基づく、冤罪事件。冤罪救命の為、正義を信じる者達が繫いだ逆転無罪への軌跡を描く。そして、純粋に事件を追い続けた著者が辿り着いた真犯人の正体とは?


戦後間もない日本で発生した、親子4人が無惨に殺害される事件。当時逮捕・起訴された少年には、犯行当時には被害者宅とは別の場所に所在したという確固たるアリバイがあったが、警察側はこれを無視し、連日の拷問による尋問で自白を強要し、彼を事実犯としてしまう。この事件を作り上げたのは、当時の静岡県警の警部補・赤松。彼は、班員を取り逃した事がなく、勲章を幾度となく受賞しているが、その実態はほぼほぼ決めつけと冤罪による自白の強要によるものであった。


読んでて物凄く嫌な気分になる小説でした。昔の警察だからこんなに杜撰なことが罷り通ったのか、それとも警察という機関が、こういう体質なものなのかは知りませんが、赤松のモデルになった紅林麻雄に冤罪で犯人とされて刑を受けた人達が、当時は沢山いた(=警察の尋問は暴力有りき)と言う事だと思うので、全く持って噴飯物です。
今はこんな事が怒らない様に、警察官だけではなく、人間一人一人のモラルと節度を大切にして欲しいと思いますね。
(あくまでも希望ですが…)