定年まであと何年?

あと何年働いたらリタイアできる?をモットーに生きるアラフィフの日々のつぶやきです

【読書感想】湯けむり食事処 ヒソップ亭 2

23/01/10_読破。秋川 滝美/著
素泊まり温泉旅館の猫柳苑の食事処『ヒソップ亭』に、年若く希望に燃える『安曇』が週二回のパートとしてやって来る事に。勉強熱心な安曇の姿に、『ヒソップ亭』の主人・章は猫柳苑の夕食の復活に向けて意気込む。しかし、世間一般の不況で、『ヒソップ亭』にも不穏な影が立ち込める。


新入パートの安曇は、料理人志望。大手チェーンの焼き鳥屋でパートを努めながらも、料理の勉強の為に『ヒソップ亭』に週二回通ってくる。パートの掛け持ちでなんとか生活は出来ているが、この所の社会全体の不況で、焼き鳥屋が潰れてしまう。
辛くも他の居酒屋チェーンにパートで入るが、そこは元々業界ではブラック会社と名高い所で、『ヒソップ亭』の面々は大いに心配する。本来なら『ヒソップ亭』の正社員にして、生活を保証してやりたいが、そこは同じ飲食業界、客足が増えるわけも無く、週二回のパートでしか雇えない。何とか現状を打破しようと、色々画策するのだが…。


コロナ禍の飲食業界の悩み、みたいなのがすごく感じられたお話でした。仕事を探そうにも求人も少なく、アルバイトやパートから先に首を切られ、どんどん不安定な状況になっていく若者達(いや、根本自体はそんなに深刻に書かれているわけではないのですけど)
私自身は飲食業・サービス業から遠い所にいるので、あまり感じていなかったのですが、サービス業(あるいは第三次産業?)の方達は此処数年、本当に辛い思いをなさっていたんだな、と改めて感じました。


秋川さんの小説は、様々な日本酒が毎回味の説明含めて出てくるので、読むと物凄く日本酒が飲みたくなります!
日本酒好きの方におすすめです。